王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜



もちろん、跡を継ぐのはいつかはそうなるだろうと思っていたけれど、継ぎたいと自分から思ったことは無かった。


そんな状況で、もう限界だった僕は医者を辞めようと思っていた。そのせいで、やる気も出ない。


もちろん、そんな疲れきった姿で居る僕が、患者さんを相手にできるはずもない。


新しい患者を持つのは断ろうと思っていた矢先にそう言われたのだ。


いつも僕を気にかけてくれている先輩だから、きっと、なにか理由があって話をもちかけてきたに違いない。


だから、担当にはならないけれど、ただ会うだけならーー。

そう思ってついて行くことにした。



「あの、担当にはなりませんよ?」


「分かってるよ。会うだけでいいから」



会うだけに、なんの意味があるのかは分からないけれど、案内されるままについて行く。


そして、着いた先はリハビリ室だった。

中には数人の患者さんと理学療法士の人が居る。



「歩行訓練してる、あの女の子見えるか?」