村本さんもそう言った後、他の人と同じように仕事に戻って行った。
だねど、爽介さんだけはその場から動かない。
ここは、爽介さんの職場って言っていたよね?今は私服だけど、仕事を手伝わなくていいのかな。
急患ってことは、想定外の患者さんのはずだ。医者は多い方がいいに決まっている。
「爽介さんは行かなくていいんですか?」
「うん。今日はいいんだ。僕は休みだし、それに圭もみんなもすごい人達だからね」
そうだった。
ここにいる人は、みんな凄い先生だった事を忘れていた。
トップ5に入る外科チームだから、よっぽどの事がない限り、お互いに任せられるのだろう。
みんながバタバタとナースステーションを出ていってから、私達は別の場所に行く。
エレベーターに乗ると、爽介さんは5階を飛ばして、6階のボタンを押した。
「5階はいいんですか?」
「うん。5階は僕達の部屋があるだけだから」
ということは、昨日行った部屋がある階なんだろう。



