王子系ドクターと溺愛新婚生活〜家政婦ですが結婚するなんて聞いてない!〜




「もう、他の人から聞いたかもしれないけれど、僕には、昔救ってくれた、ずっと忘れられない子が居るんだ」



そう言って、8年前にあった事を話してくれた。


まさか、爽介さんがそんな大変な思いをしていたとは思っていなかったけれどーー。



「でも、私と結婚しちゃっていいんですか?爽介さん、その子の事好きなんですよね?今も忘れられないくらい」


「うん、好きだよ」



今までで、一番じゃないかと思うくらい優しい顔で言われた。



「それじゃーー」



その子を探すべきなんじゃない?

もちろん、私は爽介さんが好きだから、結婚できるなら嬉しい。

だけど、それは爽介さんに本当の想いを隠してまでして欲しいことではない。



「だからね、葵ーー。キミが僕を選んでくれて良かった」



どういうこと?


その言葉の意味が理解できない。


綺麗な夜景をバックに、風が通り抜ける音が聞こえる。

というか、お互い無言になってしまい、余計な音は何も聞こえてこない。