そんな状態から、私がのぼせていると察した爽介さんは、自分が濡れるのも構わず、私を抱き上げた。


水の中からなので、重いはずなのに、そんなのを一切感じさせないくらい安定感がある。


力の入らない私は、抵抗することなど出来ずに、そのまま脱衣所に連れ出された。


当然お風呂に入っていた私は、何も着ていない訳だけれど、それを気にする様子もなく、爽介さんは私を下ろしサッと拭いてから大きめのバスタオルを巻いてくれる。


見られて恥ずかしいのに、何も出来ない。

拭いたと言っても、本当にサッと拭いただけだから、まだ濡れているところもある。

それなのに爽介さんは構わず私を支え続けていた。

すでに上半身はびっしょりと濡れてしまっている。



「ごめんなさ......っ」


「いいから、楽にしてて」



有無を言わない雰囲気で、動こうとした私を止めて、再び抱き上げた。


ふわっと浮いた私の身体は、爽介さんの腕の中に収まっている。