雇い主の爽介さんがいいと言っているのだから、ここは従っておこう。
座ってしまったから、既に身体はまったりしている。
そして、DVDをセットし終えた爽介さんは、私の隣に座った。
「......っ!?」
しかも、めちゃくちゃ近い距離にーー。
このソファは3人でも座れるくらい大きいのに、どうしてわざわざこんな近くに?
触れそうで触れない距離にドキドキする。
「あ、始まるよ」
こんなに、ドキドキするのは私だけ?
爽介さんは、さも当たり前かのように言って、テレビを見つめている。
ずっとこの距離で見るの?
しかも、映画だから2時間くらいはあるだろう。
まったりするつもりだったのに、いつの間にか私は緊張で固まっていた。
映画が始まっても、内容なんて一切入ってこない。
隣が気になってしまってしょうがない。
恋愛系の映画を見て、爽介さんはどんなことを思っているのだろうか。
興味津々で見ているのか、それとも退屈そうなのか......。



