「律さん、ありがとうございます」
「何がだ?」
「ずっとお花を送ってくれたことも、今日、こうして話を聞いてくれたことも」
「俺がしたかったからしてただけだ」
律さんらしい返答に、笑みが零れる。
ずっと繋いだままの手が、熱い。
想いを閉じ込めておくのは、もう限界だ。
「……好きです」
私は、律さんのことが好き。
ぶっきらぼうの見えて、実は優しいところも、
常に冷静だけど、時に大胆な行動にでるところも、
温かくて、思いやりがあって、いつも寄り添ってくれる。
子供の頃も好きだったけど、今はそれ以上に、
「すき、で」
す、と言う前に、唇を塞がれた。
さっきまで繋いでいた手で。
目を合わせると、律さんは困った表情で私を見ている。
「それ以上は言うな」
「どうしてですか?」
「百花の気持ちには応えられない」
どうして……。
私のこと、ずっと見守っていたって言ったよね?
アメリカに行く前、どうしても顔が見たくなったって。
再会して、結婚して、少しずつ距離が近づいて、
今日だって、ずっと一緒にいてくれて、手も握ってくれたのに……。
「納得できません」
「する必要が?」
「あります、だって……そうじゃなきゃ、思わせぶりもいいところですよ」



