「食うから、てきとーに置いとけば」
「え……っ」
「あとで食う」
「あとで食う、って」
「……いつか食う」
なんで今、言い換えたの。
ほんとに食べてくれる気あります?
いつか、なんて放っておいたら永遠に来ない気がする。
それに。
「だめです!」
「はあ?」
「ひとりで食べるのはだめですよっ、一緒に食卓をかこまないと意味がないんですっ」
「……」
まーた面倒くさいことを言い出した、って狼くんの顔にでかでかと書いてある。
舌打ちされなかっただけ、まだよかった。
「だって、ひとりで食べるより、一緒に食べた方がおいしいですよ?」
「ひながいると俺は不味い」
「うっ」
ひどいこと、言ってくる。
相変わらずだなあ、もう。
でもやっぱり。
「孤食はだめです……!家庭科でも習ったもん!」
ひとりでごはんを食べることを“孤食”っていうんだって。
健康にも悪いって、教科書にも書いてあったはず。
捏造じゃないもん、ほんとうのこと。



