狼くん、ふれるなキケン!



急な話題の転換に着いていけていない。


目を白黒とさせる私にまやくんは、ふはっと笑い声を上げて、手のひらを私の頭の上にそっと乗せた。


狼くんとは何もかも違う、でも意志のこもったその感触を受けとめる。




「応援してるってこと」

「応援……」

「いつか上手くいくといいね、藤川狼と」

「……っ」

「こっちに言わせてみれば、アイツもなにうじうじしてんだって話なんだけどねー」




胸の奥がぎゅっとなる。

応援……してくれるんだ、まやくん。


狼くんを思う気持ちの苦しさと、まやくんのあたたかさに心がじんとして、目頭があつくなる。




「ちょ、ひなちゃん、なんつー顔してんの」

「だって……っ」




いっぱいいっぱいになって、ぼろっと涙がこぼれ落ちそうになるけれど、その前にまやくんの指先がそれをぬぐってくれた。


今にも泣き出しそうな私を見て、まやくんは困ったように笑ったのち。




「もー、涙なめたくなるからひっこめなー」

「なめ……っ!?」



「ふ、冗談だってば」

「まやくんならやりかねませんからっ」



「あは、ほんとひなちゃんのなかで、おれってどういうイメージなの」