狼くん、ふれるなキケン!



思わず目を見開いた。

じっさいに私の唇にふれたのは、狼くんの唇……じゃなくて、手のひらだった。

ほんとうに紙一重。キスになる直前に狼くんが手のひらを挟んだみたい。




「なんで……」




戸惑う私に、狼くんは大きく息を吐き出した。
はー……、と長い長いため息のあと。




「冷めた」

「え」

「終わり」

「っ、え……っ」




半分、ほっとした。
覚悟ができていなかった部分もあるから。


でも、もう半分は……。
しっかりとショックを受けてしまう。




私じゃ、そんなにだめなの……?
好きになる、どころか、ほんとうにさわるのもいやなんだ。


そんなの、どうすればいいの……っ?




やるせない気持ちでうつむいていると、狼くんが器用に狼くん自身がはずしたはずのボタンをとめてくれる。





「今日だけ、とくべつだから」

「え……?」