狼くん、ふれるなキケン!






おやすみなさい、そう狼くんに告げてから少し経って。


ちゃんと涙はひっこんだし、じゅうぶん落ちついたし、寝れると思ったのに……。





「うう……」




天井とにらめっこする。

ベッドに転がっているのだけれど、瞼を下ろせないの。



暗いのが、こわい。
思っていたよりゾンビ映画がきいていたみたいだ。



仕方なく豆電球をつけてほの明るくしてみたけれど、それでも変な動悸は鎮まらない。




こわいものはこわいの。

暗闇のなかから血みどろのゾンビが出てきたらどうしよう……って余計なことまで想像してしまって、ますます背筋が凍った。




ぶるっと身震いする。
首すじをいやな汗が伝う感触がした。





「やっぱり、寝れない……」




がんばって目をつむってみても、だめ。

しっかり心にすみついた恐怖が眠気のじゃまをする。




ごろごろと寝返りをうちながら、これじゃあ一晩中寝れないし、一晩中、ゾンビにおびえて過ごさなきゃいけない……と思って。



そんなのいや、とまた泣きべそをかくことになる前に最終奥義を使うことを決めた。