狼くん、ふれるなキケン!




「私にだって言いたいことはたくさんあるんです……!」




そんなつもりじゃなかったって言い訳させてほしい。


感情が高ぶった勢いで、ぼろっと目のふちが潤んで、瞬く間にしずくになって落ちていく。


急に涙をこぼしはじめた私に狼くんが「なんで?」って顔をしている。私にだって、わからない。



もやもやして……、それからほっとしたのもあるのかもしれない。




「狼くんの帰りが遅いから心配したんです、ここでずっと狼くんのこと待ってたんです……っ!」

「……」

「鍵を開けてたのだって、狼くんがいつ帰ってきてもすぐに迎えられるように……」




ぽつり、とまた雨粒みたいに涙が落ちていく。




「心配って……大げさな」




狼くんは呆れたように息をつくけれど。




「大げさなんかじゃないです、狼くんは余計なお世話だって言うかもしれないけど、私は心配するんです……!」

「……っ」

「……まず、その怪我は、どうしたんですか……?」