狼くん、ふれるなキケン!



「まやくん……っ、それ、や、です……っ」



与え続けられるくすぐったい刺激に、痺れをきらして口を開いた。

のに。




「んー、今いいところだから、もうちょっと……」

「もうちょっとって……! っ、ひゃっ」




まやくんの指先が、きゅうに脇腹に移動する。
びくっと体がふるえて、力が抜けてしまう。




「〜〜っ!」




かく、と膝が折れて倒れこんだ先はまやくんの腕のなか。

反射的にまやくんの肩をぎゅっと掴んでしまった。



おっと、なんて軽い調子で私を片腕で受けとめたまやくん。

次の瞬間にはぺろりと舌を出して。




「ひなちゃん、天才」

「は……っ?」

「気づいてる? 藤川狼、すげー顔してコッチ見てる」

「え……っ」




狼くん、という名前にどうしても敏感に反応してしまう。



まやくんの言う “すげー顔” がどんな表情なのかが気になって、くるんっと振り返ろうとしたけれど、それをぐいっと顎先を掴んで引きとめたのはまやくんだった。