試してみるって、なにを……なんて聞くひますら与えてくれなかった。
「……!?」
まやくんの腕が慣れた様子に器用に動く。
気づけば、するっと腰に腕を回されていた。
ぐっと腰元を引き寄せられて、密着するような体勢。
「ちょ……っ、まやくん何して……っ」
「しー、黙って」
人差し指を唇に当ててくる。
騒ぐのはゆるさない、ってまやくんの表情が言っている。
せめてもの抗議として、軽く睨んでみたけれど効果はまったくナシ。目だけでかんたんに制されてしまった。
ほんとうに、どういうつもり……?
こんな廊下のど真ん中で。
まやくんの意図がぜんぜん読めない。
「ひなちゃん、ちょっとガマンしてね?」
「え……っ? ……っゃあっ」
首を傾げた瞬間、背中をつうっとなにかが伝う感触。
それが、またもやまやくんの指だって気づいたのは、まやくんが面白がるみたいに目を細めていたから。
ガマンして、っていうから少しのあいだ唇を噛んでこらえていたけれど、まやくんの攻撃はやまなくて。



