首をふるふる振ってみせる。
方向はもちろん、横!
だって、まやくんの言いなりになるなんて、ぜったいあぶないもん。
それに、ちゅーとかぎゅーとか、いろいろ、そういうのって恋人同士でするものだもん。
好きなひとじゃなきゃ、そういうのはいやだって思っちゃう。
触れるのも、触れられるのもゆるすのはとくべつなひとだけでじゅうぶん。
そういうわけで、きっぱりNGを出すと、まやくんは「えーつまんないのー」って少し唇をとがらせた。そしてそれから。
「で、ほんとーに心当たりはないの?」
「……?」
「その痕、誰に付けられたのってハナシ」
まやくんが私の首もと、たぶん例の……赤くなっているところをとんとん、と指で突いた。
「っ、ない、です……!」
慌ててぴょん、と後ろに飛び退いた。
それから、まやくんに触れられたところを手のひらで覆って隠す。



