１日に数時間は交代しないと体に負荷がかかってしまう。
そのため、基本的に裏にいる方は休んでいる。
それに、一度交代すればしばらくは代われないことになっていた。

『灯里がバレてもいいなら俺はお前に従うから。この体は灯里のものだからな』
『ありがとう』
『いつでも灯里の好きなようにしてくれ、俺のことは気にしなくてもいい』

この夜は二人で色んな事を考えながら、これからの対応に備えることにした。



翌日。

教室に着いたら、早速拓也が寄って来た。

「もう大丈夫なのか？」
「あっ、ああ」
別に体調が悪かった訳ではないけど、勘違いしてくれているならそのままの方が都合が良い。

「えっ･･････何、昨日体調悪かったのか？」
「ああ･･････まあ･･････」

友達には嘘をつきたくなかったから言葉を濁してしまった。　
はっきりと言えたらよかったんだが。

「俺たちちょっと用事あるから」

拓也は無理矢理俺を引っ張って教室を出た。

「おいっ、どこ行くんだよ。授業始まるだろ･･････」