アイリスは意外な言葉に驚いた。二人が自分の知らないところで支えてくれていることを知り、ジーンと胸が熱くなるのを感じる。

「明日にでも向かうから、詳しい場所を教えてもらっても?」
「はい、ありがとうございます。場所は皇都の西方にあるコスタ領で──」

 アイリスは指先で涙を拭うと、カトリーンに自宅の場所を説明し、深々と頭を下げた。