「明日より、より一層任務に励むように。話は以上だ」
「……はい」

 疲労感、安堵、驚き……。

 色々な感情が入り交じって、それ以上の言葉が出てこなかった。

 ──私、女なのに騎士として働いていいの?

 何よりも嬉しかったのは、レオナルドが性別に関係なく、自分の剣の技量を見て認めてくれたこと。そして、沈黙を貫きながらも自分の今後についてしっかりと考えていてくれたことだった。

「この命に代えてでも、皇后陛下をお守りいたします」

 胸に手を当てて誓いの言葉を立てる。

「ああ。期待している」

 その言葉を聞いたとき、鼻の奥がツーンと痛むのを感じた。