「閣下から聞いてはいましたが、想像以上ですね。女性とは到底思えない素晴らしい身のこなしです。他の団員に見習わせたいくらいですね」
「だから、言っただろう?」

 勝ち誇ったようにレオナルドはニヤリと笑う。
 アイリスは全く話が見えてこず、戸惑った。

「あの、これは一体?」
「改めてアイリス=コスタ。お前の新しい配属先を伝える。近衛騎士団、リリアナ妃付きだ」

 想像だにしていない内容に、アイリスは大きく目を見開いた。