「え、だれ優麻君って。」

急に話に入ってくる涼太。

涼太は聞いているふりして聞いてない。

私と葵はそう悟った。

「ま、このアホ(涼太)は置いといて今日の昼休み撮影現場見に行こうね?」

「昨日先生に行くなよって全体で言われたよね?」

え、聞いてた?葵さん。

「えー、いいじゃん。ちょっとだけ、ほんのちょ―っとだけ。優麻君みたら帰るから、ね?」

「ほんとにちょっとだけだよ?」

いつもは葵のほうがお姉ちゃんみたいな感じなのにスカサンのことになると私が上になるんだよね。

「わーい綾乃、感謝!」

抱きついてくる葵。

「俺のこと忘れてない?」