気になるカレは芸能人。

不意打ちぎるでしょ！しかもこんな時間に！

「どうしたの？出ないの？」

いつもと違う様子のわたしに注目する涼太と葵。

出ます、出ます

ふぅと深呼吸をする。

大丈夫、いつもどうりに。

「はい、もしもし」

『あ、やっとでたー。まだ寝てるのかと思った』

ボト

何かが落ちる音がして音がした方向を向くと顔面蒼白の葵と驚いている様子の涼太がいた。

『綾乃ちゃん？聞いてる？』

電話の声で我に返り

「あ、はい？」

『だから、綾乃ちゃんの友達の中にスカサンのこと好きな友達、いる？』

「あ、います。目の前に一人」

『お、そっか。おっけ。それが聞きたかっただけだから。じゃお仕事行ってきます』

「あ、いってらっしゃい」

ブツッ　ツーツー

行ってらっしゃいって言ってよかったのかな？

あ、そういえば二人…

「うわぁ」

携帯をしまって前を見ると葵の顔が近くにあった。

「綾乃、どういうことか説明してもらおうか。佐倉さんと知り合いなのなんで？」