「綾乃ー、昨日大丈夫だった?」

次の日葵がお昼休憩に聞いてきた。

朝聞かなかったのは葵の涼太に対する優しさなのだろう。

「うん、全然。」

「そういえばさー」

卵焼きをほおばりながら話を振ってくる。

「昨日あの映画館に優麻君が低身長の女の人いたんだって」

ブーッ

飲んでいたお茶を思いっきり吐き出してしまった。

「うわっ、ちょ、綾乃汚いって」

「だ、だ、誰に聞いたのその話」

嫌がる葵をそっちのけで言及する私。

「誰って、周りの人が話してたのが聞こえたの」

え、私ってバレてないよね

さすがにばれないか。低身長の女の人っていっぱいいるし。