文春にでも見つかったらどうしてくれるのよ

「ごめんなさい。急ぐので」

そしてまた立ち去ろうと思い一歩踏み出すと

グギ

あー!ヒール壊れてるの忘れてたー!

「やっぱドジ子。」

またも佐倉さんに助けられる。

何回助けられてるんだ、私

そのまま佐倉さんに支えられ近くのベンチに座る。

「ほらヒール貸してみ?」

私の返事を聞かずヒールをとる佐倉さん。

「あちゃーこれ完全に折れちゃったねー」

いやいや誰のせいよ

「また新しいの買って返すよ。何なら今から買いに行く?」

まじすか。

「け、結構です。大丈夫です」

そのとき私のケータイが鳴った。

あれ、マナーモードにしてなかったっけ