サンタクロースに恋をした

 電車を乗り継ぎ、莉子と私の家の最寄りの駅に着いた。

 そういえば安藤の家は正反対の方向だったような気がするけれど。

「あー、なんか寒くなってきたよな」
「あんたのその格好だと説得力ないんだけど」

 ブレザーがあるのにそれを羽織らず手に持ち、ワイシャツの腕の袖は肘まで捲っている。

 本当に寒いなら、まずはその袖を下げればいい。

「男たるもの寒さにも勝つっ」

 と、安藤は1人でガッツポーズをしている。

「いやいや、意味分かんないし。風邪引いたらどうするの?」

 男子、とか関係ない。

「心配してくれんの?」
「いや、あの、一般的に、の話だよ」

 心配を全くしていないわけじゃないけど、それをストレートに聞かれると否定したくなる。

 ていうか、なんでそんな恥ずかしい言葉、普通に言えるの?

「まあまあ、言い争ってないで行きましょ」

 駅の前の商店街には私たちの他にも学校帰りの高校生がたくさんいて、様々な制服を着た人たちが歩いている。

「あっ……」