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−コンコン−

又このノック音だ。
私は又真っ暗な部屋で目が覚めた。
ベッドを降りると又道が現れた。
私はクネクネ曲がりながら歩きようやく扉の前にたどり着く。

(やっと着いた。凄く疲れた。)
そんな事を思った時ノックの音が又聞こえてきた。
一体何なのだろうか。でもこの先に行かなければならないような気がしてしまう。

私はその扉のドアノブに手をかけた。
緊張で手に汗が滲む。
扉がギィーーーッと鈍い音を立てて開いた。
開けると真っ白い世界が現れる。
眩しさで一瞬目を閉じてしまった。
恐る恐る目を開けるとそこには…峰君が立っていた。

(え!何で?!)
私は笑顔で目の前に立っている峰君の姿を捉える。
次の瞬間、峰君が手を伸ばして握手を求めて来た。

(どうしたらよいのか。このまま手を差し出して良いものか。)
そんな事を考えていたら後ろから誰かに押された。

ドンッ!
『え!ちょっ!!』
私はなすすべ無くそのまま峰君の手を咄嗟に握ってしまった。
握った瞬間、峰君が私を抱きしめるように引き寄せる。
そして耳元で峰君がささやいた。

『待ってたよ。真珠子。』

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