私達は窓際で話していた。

真理亜『で?さっきの紙なんて?』

『うん。これなんだけど。』
私はポケットから先程峰君から貰った紙を取り出して見せた。

放課後教室で
今野と待ってます。

とだけ書いてあった。

真理亜『え?!何で二人?』

『うん。』

真理亜『でも…。真珠子、覚悟を決めるときだよ!』
突然そんな事言われても何の覚悟なのかわからない。
私がキョトンとしていると、真理亜が続けた。

真理亜『今野か、峰か選ぶときが来たって事!』

『え…。』

真理亜『真珠子?自分に正直にね!』

『正直って…。』
私の中では答えは決まってはいた。
けどそれで皆がバラバラになってしまいそうで口に出せなかった。
真理亜はそれに気がついているからそう言ってくれたんだろう。

真理亜『大丈夫!皆いるよ!』
そう言って私を真っ直ぐに見る。

『う…ん。ありがと…。』
私はその言葉で背中を押された気がした。

(皆を信じよう。)