−峰side−

俺は昨日のことがあって今日は三木さんの近くに寄れなかった。
凄く一日むず痒い思いで過ごした。

明日から秋祭りだからクラスの殆どが準備で賑わっている。
俺はそんな教室の横をトボトボと歩いている。
なぜかというと…。
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−二時間前−

頼『しゅうちゃん落ち着けって。今日一日そんなんじゃん!』
俺は三木さんの側に行けないストレスでイライラしていた。

『フー。』
どうにか落ち着かせようと深呼吸してみるが収まらない。

頼『あーもう!しゅうちゃん貧乏ゆすりやめて!見てるこっちが落ち着かない!』
頼が頭をかきむしる。

『わるい。』
俺は頼に謝る。
俺の見る先には今野といつも通りに話をしている三木さんがいた。

(んだよ。俺だって。)
そう立ち上がろうとした瞬間頼が
『ストーップ!!!』
と言って立ちはだかる。

頼『昨日言ったでしょ!』

『だって…!』

頼『三木ちゃんの為でもあるんだよ!』
俺は何も言えなくなって大人しく椅子に座った。

頼『今日しゅうちゃんは帰りな。』

『は?だって準備…。』

頼『準備なんて出来ないだろ。そんなんじゃ!』

『俺が居ない間に今野と進展しちゃったら?』
凄く自分でも恥ずかしい事を言っていると思う。

頼『大丈夫!そこは何とかしておくから。』

『でも…。』

頼『俺を信じろよ。』
真顔で言われたのでそれ以上何も返せなくなった。

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と言うことで俺は家に一人帰ることになった。

(あー!大丈夫かなぁ。)
そんな事を思いながらも自分の下駄箱の前に来た。

(ん?)
俺の下駄箱に何か貼っ付けてある。
よく見るとそれはノートの切れ端を二つに折ったものだった。

(何だこれ。)
それを手に取り開く。

『え!?』
思わず大きな声を出してしまい周りをキョロキョロする。

そこには、

峰へ。
グラウンドの物置まで来い。
逃げんなよ。
今野

と書かれていたのだ。

(一体俺に何のようだ…。)