私が目を覚ますとそこには心配そうに覗き込む真理亜と峰君、白路君がいた。

『あ!起きた!よかったー』
そう言って抱きついてくる真理亜。

『よかったぁ…』
峰君と白路君が揃って肩を落とす。

『何が起こったの?私は何故ここに?』
状況が読めなくて困惑する。

真理亜『何にも覚えてないの?』

『うん。』

真理亜『テスト勉強している時に急にいなくなって皆で探したんだよ〜!』

『テスト勉強…あ。』
色んなことが頭をめぐって一気に思い出した。

『最悪だ…』

真理亜『え?なんて?』

『最悪だよ。私は…』
と自分の服装を見て違和感をおぼえた。
何故かボタンが全部閉めてある。
不安になった私は真理亜に耳打ちした。

『あのさ、私見つけられたとき洋服着てた?』

真理亜『え。うん。ってまさか…』

『そのまさかだよ。私…誰かに写真撮られたっぽくて…』

真理亜『えーーーーー!!!!』
いきなり大きな声を出すから二人がびっくりする。

白路君『どうしたの?!急に…』

真理亜『えっと…あ。これはなんと言いますか…』
真理亜が言っていいの?と目で訴えてくる。
それを真理亜から言わせるのは流石に可愛そうだと思ったので自分で言うことにした。

一通りの流れを全部説明し終わると…
白路君『ありえねぇ。許せねぇ。』
峰君『本当に…同じ学校にそんな奴が…』
二人とも怒りを抑えてワナワナ震えているのが分かった。

真理亜『大丈夫?警察とか…行く?』
『大丈夫。親に心配かけたくないし騒がれるのも嫌だ。』
真理亜『そうだよね…』

そこまで話した所で、
ママが迎えに来た。
ママは凄く心配そうな顔をしている。

ママ『大丈夫なの?』
『うん。大丈夫だよ、ママ』
ママ『ほんとに…?』
『うん。』
そして強く抱きしめてくれた。

本当は凄く怖かった。でも皆にはこれ以上心配かけたくない…

その思いで私は泣くのもグッとこらえた。



その後私達は各自家に帰ることになった。