『守人・・。苦しい。』
さっきからずっと力強く抱きしめられている。

守人『あ。ごめん。』
守人が離れる。

私は守人の方に向き直って手を握る。
その力にエールを込めて。

すると守人がごくりと何かを飲み込んでから口を開いた。

守人『真珠子。』
真っ直ぐ私を見つめてくる。

『ん?』
私は守人が何か言いたげにしているのを不思議に思った。

守人『帰ってきたら俺と結婚して。』

『え?!け、結婚?!』
まさかの言葉に半パニック。

守人『俺この話が親から出た時、この先真珠子を幸せにできるのかなって思ってた。俺じゃできないのかなって・・・。』
私はここまで悩んで悩んで話してくれたんだと気が付く。

『そんなことない!私は離れても守人の事が一番だよ?距離は関係ないし大切な人だからこそ応援してあげたい!』
思わず叫んでいた。

守人『ありがとう。俺も真珠子が事故にあった時本当に大切な人だって思った。だからこそ距離は関係ないのかなって。どこにいても真珠子を想う気持ちは変わらないって気が付いた。』

『待ってるから。』
そう言うと守人は安心したのか、私の頭を数回撫でた後、
クシャっと笑顔になり次の瞬間私の口に優しいキスをした。