数時間が経った。
どれくらい経ったのかは分からない。
俺以外の皆はいったん家に戻った。
あれからずっと真珠子の手を握りしめている。
涙はもう枯れるくらい流した。
この小さな手を絶対に話してはいけない、そう思った。

『真珠子・・・。』
そうつぶやいた瞬間握っていた手がピクッと動いた気がした。
俺は顔をあげると真珠子が顔をしかめている。

『真珠子!!こっちだ!』
俺はそう叫んでいた。

顔をしかめた真珠子の目がゆっくり開いていく。

『真珠子!』
俺はとっさにナースコールを押していた。