ーガラガラー

扉を開けると一斉に多人数の顔がこちらを向いた。
軽く会釈をした所で伊藤さんが駆け寄ってくる。

伊藤さん『峰君!』
今にも泣き出しそうだ。
重い足を動かしベッドへ近づいていくとそこには白雪姫のように真っ白な肌をした
真珠子が頭に包帯、口に酸素マスクを付け横たわっていた。
それを見た瞬間胸が締め付けられるような気持になった。

『真珠子・・・?何でこんな事に・・・。』
元々肌は白いが更に白く見える手を握ると少しだけ体温を感じた。
(よかった…)
胸の奥から安堵感が押し寄せる。

頼『ちょっといいか。』
後ろから寄って来た頼が耳元で言う。
俺は深く深呼吸をしてから頼と一緒に病室を出た。