『今日は楽しかった?』
おもむろに守人が聞いてきた。
何を言われるのか少しドキドキしていたがその質問で安心した。

『うん!初めてのことだらけで、凄く楽しかった!』
私の本当の素直な気持ちだ。
それを聞いてか、守人が何だかホッとした顔をしたように見えた。

『こんな経験今までしてこなかったのもったいなく感じちゃった。私・・自分の殻から、知らない世界を知るのが怖かったんだ。だから周りに合わせようともしなかったし見ようとも思わなかった。でも今皆が一緒にいてくれるなら前へ進めそうな気がする。だからこれから少しずつ思い出を増やしていこうと思う。』

守人『そうだな。前にも言ったけど・・・。今から沢山思い出作って行こうよ。俺はそんな真珠子の一番近くに居れるだけで幸せだよ。』
守人がそんな事を言ってくれるとは思ってもなかったので心臓が大きくドクンとなった。自分が発した言葉も照れ臭くなって顔がまた熱くなる。

『ありがとう・・・。』
私なりの精一杯の言葉だった。