「まったく。一華の純粋な目が汚れるでしょうが。」
「いや〜死ぬとこだったね。月城ちゃん、まじ強し。男並のパンチだったね」
大変だ。優の次にこいつは救いようのないやつだ。
そう語る優真の後ろから、治まっていた殺気が湧いて見えるのだが。
やばいよこの人。
自分で墓穴掘っちゃってるよ。自分で自分の首絞めちゃってるよ…!
「…優真?」
「ひっ…!な、なんで怒ってるの?!」
当の本人は星奈がご立腹の理由が分からず、家の中は鬼ごっこ状態。
優真の必死に逃げる姿が面白く、しばらく話のネタとなった。
⋆ ・⋆
そんな騒がしい時間も終わった、夜の11時。
今日は体力を結構消費したため、みんな布団に入ると一瞬で夢の中へと旅立ってしまった。
ぼくは一応星奈たちの部屋に居る。
一応、ていうか多分女子だと思うからぼく。
いや女よ。女子よ、女性よ。多分ね。
隣の部屋からも音がしないので、多分みんな寝てしまったのだろう。
