高1と高3だと若干年離れてるよね?

馴れ馴れしいったりゃありゃしない。

この俺を呼び捨てで呼ぶなんて。



「えぇ〜可愛い後輩だから見逃してよ?ね?」



そう言いながら両手を顎に持っていくと、指先をひらひらと踊らせ、小聡明く瞬きをする優真。



「控えめに言ってきもい」



そう小さく笑みを零し、購買で買ったパンを齧る。


ついさっきまで、『優希……』なんて言って助けを求めてたくせに。


……あ、そう。そういえば。



「なぁ、優真(ゆうま)」

「なに」



若干拗ねているが、スルーしよう。



「小さい頃作ったグループみたいなの、まだやってんの?」



小学生の時、優真が作ったグループのような団のような、よく分からないやつ。


メンバーは俺と優真のみ。


虫を取りに行ったり、探し物したり、探偵ごっこみたいなこともした。



「あ〜なんかそんなこともしてたね。懐かしすぎる」



そう言って懐かしそうに笑う優真。

俺はてっきり、「そんな歳にもなって幼稚だな」なんて言われると思っていたのに。


これはちょっと予想外。