「……言うべき?」
「ぼくに聞くそれ。まぁ、これからも一緒にいるんなら言うべきなのでは?あくまで個人の意見です。」
言うか言わないかは燈真次第だ。
なぜ燈真が自分の病気を黙っていたのか、そこに何らかの理由があるのか分からないけど。
今の燈真は悩める中学生。実にいい光景だ。
燈真はどんな答えを出すのだろう、地味に楽しみだ。
「わたしも家族でどっかってのはないかも」
「あの、そうじゃなくて」
その時、燈真が口を開いた。
「あ、もしかして勉強?」
「あぁ〜そーいや受験生だったか」
「それもあるけど、そうじゃなくて…」
そこから先がなかなか言いづらいのか、言葉に詰まる燈真。
そんな様子を、不思議そうに見つめるメンバーたち。
その中に薄々勘づいている1人が、どこか楽しそうな表情で燈真を見つめていた。
「……昔から、心臓が弱くて。このまま移植する心臓が見つからかなったら、あと4ヶ月しか生きられないって、言われてて……それで、まぁ、はい。」
たじたじだったけれど、伝わったのだろう。
