僕が少し前に測った身長が174センチくらいだったから、多分そのくらいだと思う。
因みに、この中で一番身長が高いのは最年長。
182センチだと、顔面は自慢出来ないが身長は自慢出来るとドヤ顔で言っていたのを覚えている。
「え、その子ほんとに女子なの?身長高くない?」
「私もそう思う。星奈も学校では身長高い方だよね?」
確かに、女子にしては高い方なのかもしれない。
僕自身も、170センチ超の女子はあまり見た事がない。
「あの、いきなりですが、お願いがあるんだけど」
身長について彼らが語り合っていると、幽霊がまたもや遠慮気味に口を開いた。
僕以外の人はやはりキョロキョロしていたけれど、一点を見つめる僕を見て、どこに幽霊がいるのか分かったらしい。
「ぼくのこと、探すの手伝ってくれない?」
「え、探すって…?」
「記憶がないんだ。今分かるのは、名前くらい。だから、記憶探しを手伝って欲しいんだ。」
ここは普通、同情する場面なのではなかろうか。