Lonely daze




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「…おかえり」

「うん。ただいま」



ドアを開けると、ベッドに座っていた燈真がお出迎えしてくれた。

当然のようにパイプ椅子に座り、沈黙が流れる。もう夕方だ。



「……燈真も、ぼくと会ったことあるよね。」



だいぶ昔だけど。



「うん。あるね。白いたんぽぽあげた」



覚えてて、くれたんだ。

それが嬉しくて、ついつい頬が緩んでしまう。



「ずっと気になってたんだけどさ、そのたんぽぽの花言葉ってなんだっけ?」

「…花言葉は、『私を探して。』」



あぁ、そんなことを言っていたような気がする。

燈真と会ったのは、この病院の近くにある河川敷。

そこにいたぼくに燈真が声をかけてくれたんだった。

泣いてるぼくに、白いたんぽぽをくれて。

世界の隅っこで泣いているぼくを、燈真が見つけてくれたんだ。