Lonely daze




「そん時さ、耳にピアスいっぱい開けて髪の毛もウルフっぽくなってたんだよね」

「えぇ?でも不良そうに見えなかったけど…俺の目がおかしかったのか?」

「うん、そう。」

「優だから有り得そうね」

「そこは否定しろよ…」



うわぁ、懐かしいこのやり取り。

星奈も優も、会って話すのは久しぶりなのに、ずっと会ってたみたいに普通に口論してる。

意外とみんな普通そうだけど、優真だけ心ここに在らずって感じ。


…まぁ、そうか。



「あ、そう。そんな見た目だったからさ、絡まれまして。金くれと」



それが中学生になる少し前で、ほんとにやばかったと思う。


だって小学校卒業したばっかでグレてたからな。


グレてたというか、そうすることで自分を守ってたというか。

守るっていう言い方もおかしいかな……。正しく言うなら騙してた。

身長も女子と比べて高かったし、さすがに髪の毛は染めなかったけど髪の毛切り落として。

強く見せようとしてそんなことしてて、一人称が「ぼく」なのも強くあるため。