「どこにも行かないって約束して。…独りに、しないで」
「あ〜っ!先にやっちゃうなんて聞いてなーい!」
そんな優真の声が聞こえると、パッと服の裾から手を離した燈真。
「だって遊んでたじゃないですか」
「だからってひど〜い。泣いちゃうぞっ」
「こんなキャラだったっけ」
そんなこんなで、みんなびしょ濡れのまま花火を楽しんでいた。
もう、何にも縛られないでいられる時間は少ないから。
みんなきっと、わかってる。
察してるからなのか、静かになると呆然と空を眺めていた。
そしてそれが的中するかのように、すぐそこに日は迫っていた───────。
