息が出来なくて目が覚めた。まだ朝の5時。
ぼーっと、見慣れない天井を眺める。
最近、よく夢を見るようになった。
夢というかなんというか、その殆どはきっとぼくが体験したものだった。
声と言葉は思い出せても、それ以外のものにノイズのようなものが走って見えなくて。
でも、言われた言葉ははっきりと覚えていた。
何度も何度も脳裏を駆け巡っては、僕を苦しめる。
ぼくがなぜ、記憶を消したいと願ったのかその理由が少しわかった気がした。
⋆ ・⋆
「優くーん」
「優ー」
「先輩…!」
「1人ずつにしろよ!」
お昼ご飯を早めに済ませた11時。
ぼくと燈真以外のみんなは課題をやっていた。
この中で一番年上であり、頭の良い優は早めに終わらせてたみたいだけど。
星奈たちから分からないところを教えろと、朝からずっとこんな感じだ。
みんな曰く、課題を今日中に終わらせてあとは遊び尽くすらしい。
まぁでも、どうなんだろう。
今日で終わる量なのか、これは。