内心ヒヤヒヤしながら待っていた。

それから数分後、彼らはやって来た。

昔とは違い、身長も見上げないといけないほど高くなり、顔つきも男子高校生だった。

一つだけ、彼らを纏う雰囲気だけは変わっていない気がした。



「やっと来た。遅すぎなのよあんたらは」



会って早々、挨拶ではなく文句を口にする星奈。

いや、これはもしかすると星奈なりの挨拶なのかもしれない。

そう思った私は、1人うんうんと頷く。



「ほら……俺怖ぇよ…。無理だよ……負ける気しかしないもん……」

「は?!えあんた男でしょ?!え違うの?!」



向こうは向こうで何か問題発生したらしい。



「何あの二人。なよなよしてほんとに男なの? 」



その質問に苦笑しながら首を傾げる。

向こう二人はこちらを見ながらこそこそと小声で何かを話している。

こっちはこっちで星奈が文句を言っている。

私はこの光景がよく分からない。



「あの、」



その時、人懐っこそうな人が遠慮がちに声をかけてきた。



「なに」



それに若干イライラしている星奈が、相手を睨みつけながら聞き返した。



「お手……お手柔らかにお願いします…?」



最後にニコッと、微妙な笑みを浮かべた人懐っこそうな人。