いつの間にかお葬式ムードは消え去り、賑やかな空間になっていた。
「じゃあ俺、風呂入ってくるわ」
「はいはーい。」
「あ、じゃあぼくが洗い物するよ。星奈たち座ってて」
みんな食べ終わり、各々少し休憩をした後、優がお風呂に入るのを合図かのように、みんなが動き出した。
時刻は20時を少しすぎた頃。
「あ、ほんと?やってくれるんならお願〜い。ごめんね、じゃあよろしく」
みんな少し疲れ気味のようなので、なにもしていなかったぼくが洗い物をしようと思いたったのだ。
幽霊でも集中して慎重にやれば何にでも触れられるし、見えるし。大丈夫だ。
……多分。
若干謎の不安はあるが、言ってしまった以上何も言えない。
それに、ぼくほんとに何もしてないし。
「よし、やるか……」
シンクに重ねて置かれているお皿を1枚取り、お湯で流し、洗剤を使って綺麗にしていく。