「ん?薄味だけど、これもこれでありって感じ」
「普通に美味しいし、燈真くんは全然気にしなくていいよ!」
女子たちがそう言って、それに頷く男子たち。
燈真に合わせて作ってあるため味が薄いみたいだけど、そう言っている星奈たちの言葉に嘘はないみたいだった。
「まぁ、俺が作ったんだし美味いのは当然だろ」
「誰もあんたに言ってないわよ」
「あれれー、もしかして星奈さん嫉妬ですか?俺の方が料理上手だから」
「な…っ、くっ……ムカつく!」
「あ、月城ちゃんもしかして図星?」
「うっさい!」
もはやヤケクソ。星奈はカレーを口に押し込むようにして掻き込んだ。
「喉に詰まるよ」
そう言った瞬間、
「ぅ…っ、み、水、」
「ははっ、言わんこっちゃない」
図星をさされたことが相当恥ずかしかったらしく、今もほんのり頬が火照っていた。
星奈のこんな顔見れるのって貴重じゃね?
いつも星奈と優が口論しているのを見るけど、いっつも星奈が勝ち誇ったような顔してるから。
どうやら今日は、優の方が強かったらしい。
まぁでも、結局は星奈の方が強いんだろうけど。
