一華も洗濯機の上に登ることを忘れ、Gを見ている。



「…おい、急に止まったぞあいつ」

「…死んだんじゃない…?」

「まさか、んなこた─────ねぇじゃん!!」



そんなことはない、と優が言い切る前にGが動くのを再開した。


脱衣場の中はてんやわんや。


そしてまた止まったかと思うと、ぎゃーぎゃーさわぐぼくらを嘲笑いながら動くのを再開するのだ。


なんて性格の悪いGなのだろう。


きっとゴキブリ界でも嫌われていることだろう。



「ちょっ、わたしまじ無理なんだけど!」

「優くん早く!!」

「俺かよ?!」

「ちょっ、僕もGは無理だって…!」



いやその前にここ騒がしすぎて燈真の病状が悪化するか心配なのだが!?

いやそれもそうだけどGが!!



「ひぃぃいぃ!!!」