心做しか、燈真の頬も少しばかり赤く染まっている気がした。



「お、怒ってっ、ないけど…っ」



生きていた時もぼくはこんなにピュアだったのだろうか。


そうであることを切に願おう。


えっと、待て。その前にぼくは何をしていたのだろう。



「いつからぼくぼーっとしてた?」

「初めて会った時から」



いや否定はしないがそこじゃないだろう。

そうだろう?

じゃなくてこんなモノマネをしている場合ではない。



「キスしたあと1分くらいだけど」

「…1分?」



ではあの天使さんと出逢って終わるまで、1分しかかからなかったということなのか?

そもそも、あれは今の話なのだろうか。過去の話ではなく……。


白昼夢的な感じだろうか。


いやでも、1分そこらじゃなんの話しもできない気がするけど…。

一体どういう…?