深夜の公園。

誰もいないベンチでルシルは独り煙草を吸っていた。
紫煙とため息が口から漏れる。

その時、公園の大気が僅かに震えた。


『誰だ。』


すると一匹の黒猫が闇から優雅な足取りで姿を表した。

軽く頭を下げる。

『ルシル ジェイ サイファ―様ですね。私は現魔王に使えますケルベロスと申します。』