『優。でいいよ。』


私がそう言うと、ルシルは

『でも! ねぇちゃんは俺の雇い主だぜ。呼び捨てなんて失礼だろ。』


(古風な悪魔だな。)


変な所で感心してしまう。外見はそこらのチンピラみたいなのに。



『私が優って呼んで欲しいんだよ。』

言ってから何だかものすごく恥ずかしくなって、私はぷいっ、と横を向いた。