『...うっ...魔界に帰るぞ!花梨にいいみやげ話が出来た。』


すたすたと足早に歩く。


『あ。待って下さい、マスター!』


主人の後を追いかけようとしたケルベロスだったが、一旦足を止める。


まだ抱き合う二人を見て、そっと呟く。


『お幸せに。』


そして魔王の後を追うケルベロス、まるで、そう、スキップしているような軽やかな足取りだった。