ブラシで髪をとかしていると、唐突にルシルが言った。


『優、指輪買いにいくぞ。』


『指輪?』


『お揃いのやつ....人間はするんだろ?』


『うん。結婚したり、恋人どうしでしたりするよ。』

『じゃ、決まり。出かけようぜ』


『どうしたの?急に?』


『優と俺の記念に。』


ルシルはちょっと照れくさそうに笑った。