その日の深夜。

再び誰もいない公園でベンチに座るルシル。


(優を死なせたくない。魂を持ち帰らずに帰ろう。)


あと一回だけ。


(親父様。すいません)


煙草に火を着ける。


『私にも 頂けますか? ルシル?』


頭上から突然懐かしい声がして ルシルは勢いよく顔を上げた。



『ルカ兄....。』


サイファー家の長兄 ルカがそこにいた。