『んっっ...はぁっ...』


ルシルの舌が私の上の歯列をなぞる。


『やっ...だっ...』


『嫌?』


耳許で囁く。首を左右に振るのがやっと。


『ふ....っ..。』

『....ゆ...うっ..』


何かに捕まらないと、何処かに流されてしまいそうな感覚。


ルシルのさらさらな髪。


魔界の赤。